なぜ模造銃が必要か
射撃においても狩猟においても、技術向上のためにはたくさん自分の鉄砲に触れ、慣れることが大切です。しかし、私の場合は住居が賃貸のため、自宅で鉄砲を保管することができず、好きな時に鉄砲を扱える状況にありませんでした。そのため、最寄りの銃砲店に鉄砲を委託保管しており鉄砲を扱う時間が少ないこと(基本的に射撃か狩猟を行う当日もしくは前日のみ)に悩んでいました。特に、スキート競技や狩猟では据銃練習が重要ですので、日々の自宅練習が必要です。
そこで、自宅でいつでも据銃練習ができるよう、模造銃を作成しようと考えました。
※ここでいう「模造銃」とは発射機能を持たない形状模型のことです。

作り方
【ポイント】
実銃とサイズや重量が異なる銃で据銃練習を繰り返すと、その銃の感覚を身体が覚えてしまい、かえって実銃使用時に支障をきたします。あらかじめ、実銃のサイズと重量を測り、簡単な設計図を作成してから模造銃作りに臨みましょう。
【材料】※上下二連散弾銃の場合
- 木製ストック(エアーガンライフル用)
- スチールパイプ口径大 2本(外径22.2mm、内径19mm)
- スチールパイプ口径小 2本(スチールパイプ大の内にすっぽりとハマるサイズ)
- 防音用テープ(100円均一)
- 接着剤
- カラフルスプレー(ブラック)
- ビニールテープ(黒)
【作成手順】
①銃身の作成
まずはスチールパイプ大2本で銃身を作ります。銃身は、実銃の長さに合わせてスチールパイプをカットします(ホームセンターで希望サイズに買ってしてもらえます)。スチールパイプ大2本をカラフルスプレー(黒)で塗装します。しっかり乾いたら、接着剤で2本を縦に接着し、ビニールテープ(黒)で3箇所を固定します。この際、後述の木製ストックと組み合わせるときに干渉する部分3箇所にビニールテープを巻き付けます。ビニールテープの上から、防音テープを貼り付けます(下図)。
上記のスチールパイプ大2本では、実銃の銃身より軽いので、さらスチールパイプ内部に一回り口径の小さいスチールパイプ小(同じ長さにカット)を差し込み増量します。
※本来であれば実銃と同じ12番口径のパイプが理想でしたが、ホームセンターを何軒も探し回っても全く見当たらなかったので、最も近い外径22.2mm、内径19mmのパイプを使用しました。

②銃床の入手
銃床は一から作ると大変手間なので、ヤフオクで実銃と形の似た木製ストック(エアーガン用)を購入しました(下図)。

次に、①で作成した銃身が木製ストックにしっかり固定されるように、防音用テープをストック内に貼り付け隙間を埋めます(下図)。
※異なる厚さの防音テープを用意しておけば、銃身とストックの隙間の調整がしやすいです。

下図のように、銃身とストックの取り外しができます。2つに分けるとコンパクトに収納できます。※取り外しできなくなりますが、銃身とストックごとビニールテープで巻いて固定すると安定します。


以上で、模造銃の完成です。
【注意点】
- 重量調整の方法:小さな鉄板や太めのボルトを銃身内や隙間に埋め込み調整します
- 据銃時に防音テープ3箇所が狙線の邪魔になる場合は、ストックと干渉しない防音テープ部分は除去してください
以上、我流の模造銃の作成方法でした。皆さんもぜひ、自分専用の模造銃を作成してみてください。



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